前回のブログでも予想した通りに、米大統領選挙の行方が混とんとしています。

既存マスコミの発表では、民主党のバイデン氏の圧勝が報じられましたが、実はまだ決着してはいません。現在最も注目を集めているのは、今回の米大統領選挙で前代未聞の不正があったのではないかという疑惑です。

残念なことには、日本の新聞、テレビなどの既存マスコミでは、この疑惑はほとんど報じられていません。

これまでも既存マスコミは、自らの思想信条と相容れないニュースは報じないという所謂「報道しない自由」や印象操作を行使してきたことはよく知られており、そのために、人々の既存マスコミへの信頼はここ数年、大きく低下してきました。

この「報道しない自由」などの操作が明るみにでてきた背景には、ユーチューブやツイッターといったネット情報の発達という技術革新があります。

ネット情報が無い時代には、人々は既存マスコミの報道を「真実」として受け入れるしかありませんでした。既存マスコミによる情報独占という状態です。

しかしネットの発展により、既存マスコミが報じるニュースが必ずしも真実ではないということが徐々に明白になってきました。マスコミが取り上げないために「無かった」とされてきことが、実は「あった」という例が多く見られ始めました。

繰り返しますが、今回の米大統領選挙で大衆が最も知りたいのは、選挙で不正があったか否かという点でしょう。

自由と民主主義の総本山と見られている米国で、こうした大規模な不正が看過されてしまえば、まさに自由と民主主義の危機ということになります。

それこそ既存マスコミが大きく報道すべきことではないのでしょうか。

安倍晋三氏が総理の時には同氏の言動に対して「報道の自由への侵害だ」「民主主義の否定だ」と手厳しく批判してきた既存マスコミが、何故か米選挙の不正問題では何も言わないというのはどういうことなのでしょうか。単なるダブルスタンダードにしか見えないのですが。

既存マスコミは何故か、この選挙疑惑を大きく取り上げず「無かったこと」にしてしまっているようです。

それどころか、バイデン氏の勝利を既成事実化して、トランプ氏側による不正追及の動きに対して、芸能人などを使って「敗北を認めないトランプは大人気ない」という中傷キャンペーンに終始しています。

こうしてみると、既存マスコミは自らが、その役目を放棄しているようにすら見えます。

大衆にしてみれば、現在最も知りたいニュースが既存マスコミから得られないということになると、ネットに頼るほかにありません。

実際にユーチューブやツイッターなどを見れば分かりますが、大統領選挙の不正についての情報は百花繚乱と言っていい状態です。見出しだけかもしれませんが、見たいという誘惑に駆られるものが少なくありません。つまりネットでは、大衆の需要に応えようという姿勢が見られます。

実際に個々のユーチューブなどを見ると、個人のユーチューバーが、自らニュースを探して、自らの見解も交えて放送するものがほとんどです。

その中には怪しいものも確かにあり、すぐに鵜呑みにできないのは事実です。そこで既存マスコミ側は「ネットは信用できない」と主張しているようですが、では既存マスコミが信用できるのかと言えば、朝日新聞による慰安婦報道の例もあり、大いに疑問です。

こうして考えてみると、今後大衆には、既存マスコミ報道とネットの両方を同列に見て、自らの責任で判断する-という自己責任の姿勢が必要になりそうです。

つまり情報産業における既存マスコミの地位は低下し、ネットの地位が高まるということです。

この傾向は既に顕在化しています。ネット広告費は2019年に2兆円を超え、テレビのそれを抜き去りました。

こうした傾向が、今回の米大統領選挙報道で大幅に加速されたと感じます。

今回の大統領選挙報道では、政治問題を扱うユーチューバーの方々は、かなり視聴率を稼いだのではないでしょうか。

評論家として既に著名な上念司氏や篠原常一郎氏などのほかに、法輪功系の大紀元ニュース、幸福の科学系の及川幸久氏、中国系の張陽氏などがこのところ急速に注目を集めているようです。

既存マスコミでは無名の個人や宗教絡みというものもあり、胡散臭さや拒否反応を持つ方もおられると思いますが、他のユーチューバーにもかなり認知されている存在です(尚、こうした団体とこのブログとは一切関係が無いことを付記しておきます)。

またこれらのネットニュースの中には、英語での取材力においても、既存マスコミを上回っているのではないか-とさえ感じさせるものもあります。

数十年にわたって国際ニュースを扱ってきたはずの既存マスコミの英語力が、ポっと出のネットニュースのそれ及ばないというのは、何とも寂しい話ではあります。

もしかしたら、既存マスコミが米国の選挙疑惑を報じることに消極的な理由の一つに、この英語での取材力の欠如があるのかもしれません。

今回の大統領選挙不正報道でみられた既存マスコミの地位低下、ネット情報の相対的地位向上は、今後数年にわたりさらに進行するものと思われます。

評論家の田原総一朗氏はかつて、過去に幾つかの政権を潰してきた-と豪語していました。まさに既存マスコミによる情報独占を象徴する言葉です。しかし時は流れ、奢れるものは久しからず。

繰り返しになりますが、今後は既存マスコミ報道とネット報道をほぼ同列にあつかって、個人個人が自らの責任で真実を判断するという時代に入っていくと感じます。2-3年後のニュース報道の勢力図がどう変化していくのか、楽しみです。