車谷氏、運気隆盛へ

東芝が元三井住友銀行副頭取の車谷暢昭氏を会長兼CEOに迎える人事を発表しました。これまで東芝の陣頭指揮をとってきた綱川智氏は社長兼COOになるとのことです。

このトップ人事については、九星気学でみると絶妙のタイミングと言えると思います。綱川社長は1955年9月21日生まれですので九星気学でいうと、九紫火星という星になります。このブログで取り上げた中では、米国のトランプ大統領がその代表ですが、押しが強く、リーダーシップに恵まれている人が多いとの印象があります。

この星にとって昨年までの3年間は非常の強い運勢だったのです。それもあって綱川氏は昨年、東芝再建に向けて大きく貢献しました。昨年11月後半には6000億円の増資を決議。それによって、半導体メモリー事業の売却が遅れても、来年3月決算時には債務超過を避けられる見通しとなりました。

また12月に入っては、ウェスタン・デジタル社(WD)と和解、メモリー事業売却への大きな障害が取り除かれました。東芝の難局打開に綱川氏はもってこいの人選だったと言えるでしょう。

しかしながら、この綱川氏の運気も今年は陰りがでてきます。九紫火星は、昨年の「福徳運」から今年は「調整運」(物事を冷静に判断し、調整すべき時)に入るからです。この時期は一時的にせよ、停滞が避けられません。これまでのようにはいきません。神宮館暦でも「八方塞がりになりやすく、周囲に振り回されて目的に到達しずらい」と警告しています。

ここで登場する車谷氏ですが、1957年12月23日生まれですので七赤金星という星になります。この星は40歳を過ぎて力量を発揮する晩成型の星ですが、カネに縁があり、投資家のウォーレン・バフェット氏やソフトバンクの孫正義社長など富豪が多い星でもあります。

車谷氏の七赤金星は一昨年は「停滞運」(不測の事態が多く、ツイていない時)で9年に一度の衰運の時期でしたが、昨年は「整備運」(基本を守り、信用第一に動くべき時)となり安定感がでてきました。

そして今年は「躍動運」(積極的に努力して希望が叶う時)、来年は「福徳運」(誠意と熱心さで万事が好調の時)と上昇基調に入ってきます。運気の上から言えば、今年からの東芝再建には最適の人物と言えます。再建に大いに力を発揮することが期待できます。

相性良くないトップ2

こうして見ると気学上では東芝の再建は「もう大丈夫」と言いたいところですが、そう簡単ではありません。ここで危惧されるのは車谷氏の七赤金星と綱川氏の九紫火星の相性です。この2つの星、あまり相性が良くないのです(下の「九星気学について」をご参照ください)。

車谷氏の登場とともに綱川氏が会社を去れば問題は無かったと思います。しかし綱川氏は相変わらず社長として会社に残り、車谷氏との上下関係も今一つはっきりしません。

綱川氏は「これからは2人3脚で事業に取り組んでいく」と述べ、車谷氏との協力を明言しましたが、時間が経つにつれて、感情的な問題も含めて相性の悪さが露呈する可能性は否定できません。

七赤金星の車谷氏から見れば九紫火星の綱川氏は「過去の栄光にすがりつく、口うるさいおやじ」にみえるかもしれませんし、綱川氏の目には車谷氏が「技術のことがわからない、ええかっこしい」に映るかもしれません。実際にそうした険悪な状況になれば、東芝再建どころではなくなってしまいます。

しかしここは、東芝という大企業のトップに上り詰めるほどの一流の人物同志ですから、相性の悪さを何とか克服して会社再建にまい進して頂きたいと思います。

七赤金星の人とは:1921年、1930年、1939年、1948年、1957年、1966年、1975年、1984年、1993年、2002年、2011年の各年の節分以後、翌年の節分の前日までに生まれた人。

九紫火星の人とは:1919年、1928年、1937年、1946年、1955年、1964年、1973年、1982年、1991年、2000年、2009年の各年の節分以後、翌年の節分の前日までに生まれた人。

九星気学について