11月5日の米国大統領選挙は、日本の既存マスコミによる「接戦、激戦」との予想とは裏腹に、あっさりとドナルド・トランプ元大統領の再選が決まりました。

市場も彼の再選を歓迎して、株価は大きく上昇。自民党総裁選挙の勝利が株価の大暴落を招いた石破茂総理とは対照的です。

2016年から始まった当ブログでも、トランプ氏は最も頻繁に取り上げた人物です。2020年の選挙に敗れた後も、彼の一挙手一投足は世界の注目を集め続けました。

私がトランプ氏を知ったのは、1980年代前半に米国に滞在していた時でした。美しい奥様を伴ったハンサムでカリスマ性ある若き不動産王として当時も大いに注目されていました。トランプタワーも開業(上の写真)彼についての本もかなり評判となりました。

2016年に大方のマスコミの予想を裏切って、大統領に就任しましたが、2020年の選挙では敗れました。

米国の大統領は選挙で負けたり、その座を去ってしまうとすぐに忘れ去られてしまうのが普通ですが、彼の場合は、バイデン・ハリス政権の出身母体である民主党の相次ぐ失策も手伝って、人気と影響力を維持し続けました。これは戦後の米国の歴代の大統領をみても稀有のことで、彼の強運ぶりを印象付けます。

トランプ氏は、既存マスコミからは目の敵にされたこともあり「誰憚ることもなく自分の意見を声高に主張する暴れ者」という印象が特に日本では強いようです。

しかし彼が大統領を勤めた2016年からの4年間は、米国大統領としては珍しく戦争をすることがなく、またUAE、バーレーン、モロッコなどのアラブ諸国とイスラエルの国交正常化に尽力するなど世界平和にも大きく貢献しました。

またこの時期の米国は景気も良好でした。トランプ氏のキャラクターに対する好き嫌いは別として、彼の貢献はけして小さくないと言えます。

一方、バイデン・ハリス政権となった2020年以後の米国は、ウクライナ・ロシア戦争への過大な援助、不法移民の大量流入による大都市の荒廃、インフレ再燃などで混乱状態に陥りました。

こうした要因もトランプ氏の再登板を期待する声を支え続けました。

トランプ氏は1946年6月14日生まれですので九星気学では九紫火星という星になります。

この星は独善的な面があるものの、リーダーシップにも恵まれ闘争にも強く、政治家向きの星と言えます。

同じ星に北野たけし氏、明石家さんま氏、野球のイチロー氏など存在感抜群の面々が並びます。また横浜ベイスターズの監督としてチームを26年ぶりの日本一に導いた三浦大輔氏も同じ星です。

今年は九紫火星にとって整備運(基本を守り信用第一に動くべき時期)に当たり、あまり運が強いとは言えません。

しかし来年(2025年の立春以後)は「躍動運」(積極的に努力して希望が叶う時期)となり、運気が好転してきます。

また再来年は「福徳運」(誠意と熱心さで万事が好調の時期)に入ります。この時期は九星気学の9年周期で最も強運な時期となります。

彼の強運、行動力、影響力などを勘案すれば、本人が約束したようにロシア・ウクライナ戦争の終結など、今後大きな仕事を成し遂げる可能性もあります。

トランプ氏は故人となった安倍晋三元総理とはツーカーの仲で、その時期の日米関係も安定していました。

では石破総理はトランプ氏との間に「安倍・トランプライン」と同様の関係を築くことができるのでしょうか。

結論を先に言えば、それは難しいと感じます。まず第一に、トランプ氏の九紫火星と石破氏の七赤金星の相性は良くありません。

またキャラクター的にも、言ったことはすぐに行動に移そうとするトランプ氏と「――しなくてはいけない」と言いつつも、なかなか結論を明確にしない石破とでは合いそうもありません。

亡くなった安倍氏は一白水星で、実はトランプ氏の九紫火星とはあまり相性が良くなかったのですが、安倍氏は「水」の変幻自在な特性を生かして柔軟にトランプ氏と渡り合うことができました。

尤もトランプ・石破の相性の悪さについてはあまり心配する必要はないかもしれません。来年夏には参議院選挙が控えており、それ以前に不人気の石破氏が退陣を余儀なくされる可能性も小さくないためです。

トランプ氏は先に指摘したように、来年、再来年と徐々に強運となるので、大きな仕事を成し遂げるかもしれません。

ただ78歳という高齢ですので健康問題が気になります。また選挙期間中も何度も暗殺未遂に遭遇するなど敵も多いことから、そのあたりには十分な注意が必要でしょう。

九紫火星の人とは:1919年、1928年、1937年、1946年、1955年、1964年、1973年、1982年、1991年、2000年、2009年の各年の立春以後、翌年の節分までに生まれた人。

九星気学について