「次期米大統領はドナルド・トランプ氏でほぼ決まり」と言われる昨今ですが、岸田文雄政権への影響に注目が集まりつつあります。
岸田氏はトランプ大統領に対応できるのか?ということですが、結果を言えば、相当に難しいのではないかと見られます。
岸田氏はこれまで、温暖化対応のためのソーラーパネル・EV促進、移民受入促進など、バイデン政権ベッタリの政策を推し進めてきました。特に象徴的なのは、他のG7各国でも類例をみないLGBT法を米国からの強い圧力もあり、党内の民主的手続き無しに通してしまったことです。
トランプ氏の政策は、こうしたバイデン政権の政策を180度転換させるものが多く、岸田氏もトランプ氏の政策を無視し続けることは困難と思われます。ロシア・ウクライナ紛争についても、現在のG7によるウクライナ支援体制が大きく見直される可能性があります。
米国の政権の変化によって、日本の政権が大きく影響されるという事例は過去にもありました。
岸田氏の派閥「宏池会」の先輩の鈴木善幸氏は1980年から総理の座にありましたが、82年に退陣しています。その理由のひとつとして挙げられるのが日米関係です。
1981年に発足したロナルド・レーガン政権はソビエト連保(1970年代後半にアフガニスタンに侵攻するなどアジア・アフリカで覇権を大幅に拡大しました)の封じ込めを狙い、日本や西ヨーロッパとの同盟関係を強化する政策に転換しました。
そうした中、鈴木氏は日米同盟に関して「軍事的な意味合いは無い」と発言。この発言は内外で大きな議論を呼びました。その後、レーガン政権は鈴木氏を相手にしなくなり、同氏は退陣を余儀なくされたと言われています。
鈴木氏の後には対米同盟関係を最重視する中曽根康弘氏が総理となり、レーガン大統領とは「ロン―ヤス」とお互いをファーストネームで呼び合うほど強固な関係を築きました。
トランプ氏と岸田氏は、政策の違いもさることながら、九星気学上も面白くありません。トランプ氏は九紫火星、岸田氏は七赤金星という星ですが、両者の相性は良くありません。
もっとも今年の秋には自民党総裁選挙があり、そこで岸田政権は終わりとなる可能性が高いので、岸田氏がトランプ氏と相まみえることは無いかもしれません。
また岸田氏の七赤金星は来年は「停滞運」(不測の事態が多く、ツイていない時期)と、運勢的には9年に一度の最衰運の時期に入るので、秋の総裁選挙を制したとしても、長く政権を維持するのは難しいそうです。
ところで次期総理として石破茂氏の名前も挙がっているようです。石破氏は1957年2月4日生まれと節分のあたりの生まれなので、九星気学上の星がはっきりしない面がありますが、七赤金星の影響が大きいことは確かなので、やはりトランプ氏との相性は良くない可能性があります。
またトランプ政権の副大統領候補になっているJCバンス氏も1984年8月2日生まれなので、やはり七赤金星です。トランプ氏とは親子ほど年が違っているので喧嘩にならないかもしれませんが、来年が衰運の年に当たっていることもあり、早期に辞職する可能性もあります。
2017-20年の第一次トランプ政権では、政策の違いから多くの閣僚が中途辞職しました。この大量辞職については、トランプ氏が、日頃の過激な言動にもかかわらず、軍事行動をしたがらなかったことが要因の一つとみられています。
いずれにせよ、トランプ氏の政権復帰は世界の要人の運命に大きな影響を与えることになりそうです。最近も同氏のドル高牽制発言で円安・ドル高がやや是正されています。今後の動向を注視したいと思います。
九紫火星の人とは:1919年、1928年、1937年、1946年、1955年、1964年、1973年、1982年、1991年、2000年、2009年の各年の立春以後、翌年の節分までに生まれた人。
七赤金星の人とは:1921年、1930年、1939年、1948年、1957年、1966年、1975年、1984年、1993年、2002年、2011年の各年の立春以後、翌年の節分までに生まれた人。
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