クリックして応援をお願いします。

4月16日の日米首脳間の共同声明で「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調する」との文言が入りました。共同声明に台湾に言及するのは52年ぶりとのことです。

日本にとっては石油などの資源供給路を確保する意味でも、また台湾が世界有数の半導体供給基地であるという意味でも、台湾の安全は非常に重要です。

しかし台湾を自国領土として「2つの中国」を認めない中国からは早速強い反発の声が聞かれます。

日本を除くG7各国では、ウイグルの人権問題などを理由にして、中国への非難、制裁を既に発表していましたが、日本だけがこれまで態度を曖昧にしてきました。

今回の共同声明では、他のG7各国ほどの強くはありませんが、台湾に言及することで中国への警戒感を明確に示しました。中国は一段と追い詰められてきた印象があります。

日本の既存マスコミでは、相変わらず中国への忖度報道が続いています。1-3月期の中国のGDPが前年比でプラス18.3%と過去最高の伸びを見せたことから、中国経済の復活、中国が世界経済のけん引役-などと中国を持ち上げる報道が目立ちます。しかし中国で急増する負債や失業者の問題には触れようとはしません。

既存マスコミからの偏った情報だけを信じてビジネスを展開している会社があるとすれば、非常に危険な立場にあると言えます。

このところの中国の内政、外交政策はまさに覇権主義そのものですが、かつては中国が強く覇権主義に反対していた時期がありました。

1970年代後半、日中で平和友好条約を締結しようということになったのですが、そこで両国間で議論になったのが所謂「反覇権条項」とか「覇権条項」と言われる条項です。

反覇権条項と何か? 1978年に締結された日中平和友好条約の中にある「いかなる国の覇権にも反対する」と条項です。一見、平和的で結構なもののように見えますが、これには中国側の隠された意図がありました。

当時中国はソ連(現ロシア)と社会主義国同志でありながら厳しく対立、ソ連を「社会帝国主義」と批判し、中ソで国境紛争も頻発していました。

中国にしてみれば覇権に反対するということは暗に「ソ連の覇権」に反対するという意味あいであり、日本を自国陣営に取り込むという意図もありました。

一方の日本は、ソ連をいたずらに刺激したくない、反覇権という言葉は過去の例からしても「なじまない」という理由で条約に盛り込むことには慎重でした。

結局は中国に押し切られた格好となりましたが、あれほど覇権に強く反対していた中国が、いざ自国が経済的、軍事的、政治的に大国になると、過去の言い分を全く反故にして、覇権主義的態度を前面に出してくる―この豹変ぶりには驚くばかりです。

「国際政治とはそういうもの」という声も聞こえてきそうですし、実際その通りでしょう。しかし日本の政治家や既存マスコミから、こうした中国への批判がほとんど聞こえてこないのは残念なことです。

話を元に戻しますが、日米共同声明で頼りにしていた日本に裏切られた(中国からは、そう見れるかもしれません)後、中国側がどういう対抗措置をとってくるのか注目です。

一番考えられるのは、中国に進出している日本企業や中国向け輸出品に対する経済的な締め付け強化でしょう。

そうなった場合の日本側の対応ですが、自民党内の二階俊博氏などの親中派議員、公明党、野党、財界、既存マスコミなどの圧力もあって、あえて対抗措置を取らない可能性があります。

一方、中国への親しみを感じない日本人の割合が8割を超える現況では、中国に対して何等かの対抗措置を発動せざるをえない事態となる可能性もありそうです。

いずれにせよ、中国への警戒感は一段と強まり、中国は世界でさらに孤立化する可能性が高まります。

ところで今年の元旦のブログでも取り上げました習近平主席ですが、九星気学的に言えば二黒土星という星になります。今年は9年周期で最も衰運の「停滞運」(不測の事態が多く、ツイていない時期)の年に当たっています。健康面、仕事面などあらゆる面で要注意の年です。

その中でも最も注意すべきなのが8月から10月にかけて、運気が徐々に低下する3カ月間です。8月が「改革運」(無駄と無理に注意すべき時期)に、9月が「評価運」(努力の花が咲くが後半が不安定な時期)となりますが、最も注意すべきは月ベースでも停滞運となる10月です。

今年1月も停滞運に当たっていたのですが、その時に習主席は脳動脈瘤で入院したとの情報が聞かれました。10月までの3カ月も再び要注意の時期となります。今は亡き毛沢東氏のように終生主席の座を手に入れた習氏ですが、この時期に運勢が試されることになりそうです。

その時期に躓くとしたら、共産党内の権力闘争で習氏がその座を追われることが考えられます。また、よりひどい場合には中国共産党政権の崩壊も考えられます。

その他、色々と想定できますが、日本にとって最も困るのは、追い詰められた習氏や共産党が国内からの批判を回避するために、苦し紛れに海外での武力行使に打ってでることです。台湾、尖閣有事ということです。

「そんなことは有り得ない」という声も聞こえてきそうですが、かつて鉄壁の支配システムを誇ったソ連が意外に簡単に解体してしまったこと、歴史上初めて皇帝を名乗った始皇帝の秦が、始皇帝亡きあとは数年で崩壊してしまったことなどはよく知られた史実です。

そうした歴史を振り返れば「有り得ない」ことなど無いことがわかります。10月までの3カ月は「何でもあり得る」という細心の注意をもって中国の動向を見守っていきたいと思います。

二黒土星の人とは:1917年、1926年、1935年、1944年、1953年、1962年、1971年、1980年、1989年、1998年、2007年、2016年の各年の節分以後、翌年の節分の前日までに生まれた人。

九星気学について


クリックして応援をお願いします。