どうしても今年?


今年は弱い安倍首相の運勢

年内にも衆議院解散・総選挙がある—との観測がにわかに浮上してきました。小池百合子都知事の選挙準備も年内なら間に合わない、民進党も新代表になって以後も勢いがない、また北朝鮮による頻繁なミサイル発射による危機に対応できるのは安倍晋三首相しかいないという与党の自信−などが背景にあると見られます。しかし九星気学的に言えば、年内の解散・総選挙は安倍首相にとって不利と言えます。

安倍首相は1954921日生まれですので一白水星という星になります。この星は政治家に向いていて、歴代総理の在任期間のベスト10をみると3人がこの星です。一白水星でベスト10に入っているのは日本列島改造論と日中国交回復で最近再注目されている田中角栄氏、行政改革と東西冷戦の終了に尽力した中曽根康弘氏と、そうそうたる顔ぶれです。尚、小泉進次郎氏も同じ星です。

安倍首相の今年の運勢ですが「調整運」(物事を冷静に判断し、調整すべき時)となっています。この説明だけでは分かりにくいと思いますが、要するに、昨年、一昨年のような運の強さは今年は無いということです。マスコミの総攻撃にあって、一時支持率が低迷、都議会議員選挙でも惨敗したことが衰運を物語っています。

麻生氏、菅氏の運気も今ひとつ

次に安倍首相を支える2本柱の運気も今年はあまり冴えません。麻生太郎財務相は1940920日生まれですので六白金星という星ですが、今年は「停滞運」で、人生9年周期のドン底の年に当たっています。同じ星に民進党前代表の蓮舫氏、アスリートのウサイン・ボルト氏がいますが、ともに表舞台から退きました。

また菅義偉官房長官は1948126日生まれですので七赤金星という星です。ウォーレン・バフェットやソフトバンク総帥の孫正義氏など富豪が多い星ですが、昨年は「停滞運」でした。今年は「整備運」(基本を守り、信用第一に動くべき時)に入り、安定に向かいつつあります。

今年は強い野党勢力

次に安倍首相に対抗する野党勢力を見てみましょう。まず都民ファースト、日本ファーストの小池百合子都知事ですが、1952715日生まれですので三碧木星という星です。この星は比較的若くして芽の出る星で、20歳台から力を発揮します。同じ星にプーチン・ロシア大統領、オバマ前米大統領がいます。今年は「嬉楽運」(人脈を強化し、足元を固める時)で、比較的強い運勢です。都議会議員選挙でも、ろくに政策論争も無いままに素人集団である都民ファーストを大勝させたことは今年の強運を物語っています。


見かけほどには弱くない

次に民進党の前原誠司代表ですが1962430日生まれですので二黒土星という星です。遅咲きで比較的地味ではありますが、同じ星に河野太郎外相、黒田東彦日銀総裁、習近平中国主席がいます。今年は「強勢運」(勇気と信念でチャンスに恵まれる時)で、その名の通り非常に強い運気です。

前原氏自身のハニートラップ報道、山尾しおり氏の不倫疑惑や離党者が絶えない事をもって、前原民進党を軽くみる論調が多いのですが、私の見方は違います。「停滞運」の蓮舫氏から「強勢運」の前原氏に代表が後退したことで、民進党の運気も改善されているはずです。ハニートラップ疑惑が意外なほど大事に至っていないこと、山尾氏がごねずに速やかに離党したこと—などは問題が早期に収束したということであり、むしろ前原氏の今年の運の強さを表していると感じます。侮るのは危険です。

年内解散避けられないなら10月に

こうしてみてみると、今年中の運気としては、安倍首相とその側近2人は比較的弱く、野党勢力は強いと言えます。安倍首相が選挙で大勝したいのであれば(当然そう考えていると思いますが)年内の解散・総選挙は避けるべきでしょう。後でも指摘しますが、来年節分以後になると安倍首相とその側近2人の運気は揃って改善し、野党勢力の2人の運気はやや衰えます。

しかし何等かの理由で解散・総選挙をどうしても年内にやりたいということであれば、安倍首相にとって有利なのは1011月。特に10月です。先に指摘したように今年の安倍首相は「調整運」に入っており、過去2年間にみられた勢いはありません。

しかし今年の中でも月によってツキに濃淡があります。月ベースの運気を見てみると1011月が比較的運気が良い時期にあたります。特に10月(108日から116日あたり)は安倍首相の一白水星は月ベースで「強勢運」に入り、今年の中では盛運となります。やるならこの時期でしょう。

解散・総選挙、来年なら5月、7月がベスト

来年(節分以後)に入るとどう変化するのでしょうか。まず安倍首相ですが「強勢運」に入り、昨年までの勢いが戻ってきます。また麻生財務相は今年の「停滞運」を脱して「整備運」に入り、運気が安定してきます。菅官房長官は「躍動運」(積極的に努力して希望が叶う時)に入り、さらに強運となります。

一方、小池都知事ですが「改革運」(無駄と無理に注意する時)に入ります。この時期は「停滞運」ほどではありませんが、結構苦労の多い年です。四緑木星のパククネ韓国前大統領は、今年はこの「改革運」にあって辞職を余儀なくされています。また前原氏ですが来年は「嬉楽運」となります。比較的良い運気ですが、今年の「強勢運」に比べれば減速は否めません。

来年は政府与党の3人の運気が改善、野党勢力2人の運気は減速ということですので、安倍首相にとって解散・総選挙は今年より来年が良いということになります。では、来年のいつ頃が良いのでしょうか。一白水星の来年の月ベースの運気を見てみると4月が「躍動運」、5月が「福徳運」(誠意と熱心さで万事が好調の時)、6月が「調整運」、7月が「強勢運」、8月が「嬉楽運」となっています。

こうしてみると、安倍首相にとってベストなのは来年5月か7月ということになります。セカンドベストが4月、8月。6月はやや運気が落ちます。

※九星気学について