※経営のカリスマは会長専任に

ゴーン氏、ついに社長退任

日産自動車は、カルロス・ゴーン氏が同社の社長・CEOを4月に退任、西川広人氏が後任となる人事を発表しました。ゴーン氏は引き続き代表権のある会長に留まるとのことです。

17年ぶりの社長交代ということですが「そんなに長く社長を勤めていたのか」と驚きが先にきます。1999年にゴーン氏が社長に就くや、厳しいリストラを伴った再建策を発表、社内から大きな反発が起きました。しかし、その後の1-2年でゴーン氏が再建で一定の結果を出すと、世間の評価も一変したことが今更ながら思い出されます。

日産の経営状況ですが、2015年度までは営業利益を大きく伸ばし、株価も上昇基調でしたが、今年度は円高もあり株価が低迷、営業益も3年ぶりの減少となる見通しです(図1)。


今後、ゴーン氏は三菱自動車を含めてルノー・日産グループ全体を俯瞰することになりそうです。一方の西川氏ですが、日産中興の祖、カリスマ経営者の後釜ですから、精神的にも相当なプレッシャーがありそうです。

西川氏、今年・来年の運勢は堅調

西川氏は1953年11月14日生まれですので、二黒土星という星になります。このブログで取り上げた中では日銀の黒田総裁が同じ星です。地味ですが、忍耐強く耐え抜いて物事をやり遂げるという印象があります。内外のあらゆる批判をものともせず、我が道を行く黒田総裁の姿勢はその典型と言えそうです。

二黒土星は今年が「強勢運」(勇気と信念でチャンスに恵まれる時)で、強い運勢です。来年も「嬉楽運」(人脈を強化し、足元を固める時)となり、勢いはやや落ち着きますが、良い運勢と言えます。ですので、新社長への権力継承は比較的スムースにいくのではないでしょうか。社長交代を期に一挙に業績が落ち込むようなことは無いと見られます。


※西川氏、「従い星」と言われるが

ただ問題は再来年からの3年間です。再来年は「改革運」(無駄と無理に注意する時)と、やや陰りが出てきます。その翌年は「評価運」で小康状態となりますが、その次の年は「停滞運」(不測の事態が多く、ツイていない時)となります。衰運期に入るわけですが、その時期に経営者としての真価が問われることになりそうです。

理にかなった晩年運の星への権力移行

ゴーン氏は1954年3月9日生まれですので一白水星という星です。お気づきになった方もいると思いますが、ゴーン氏から西川氏への社長交代は年少者から年長者への交代となり、一般的な交代劇とは逆の動きのように見えます。奇異に感じられた方もおられるでしょう。

しかしこの交代劇は九星気学的に言うと理にかなっています。一般に木星(三碧木星、四緑木星)は人生の早い時期(20歳台から)から力を発揮する若年運の星ですが、金星(六白金星、七赤金星)と土星(二黒土星、五黄土星、八白土星)は長じて芽をだす晩年運(40歳台くらいから)の星です。そして、九紫火星と一白水星は、この中間に位置します(30歳台くらいから力を発揮)。ですので、60歳を過ぎれば、年は一つ上でも、二黒土星の方が勢いで一白水星を上回ることは十分有り得ることです。

尚、二黒土星は自らがリーダーとなる主星ではなく、リーダーの脇に寄り添う「従い星」であり、トップには向いていないとの見方が一般的です。しかし、立派にトップの役割を果たしている人も多く見られます。先に挙げた日銀の黒田総裁然り、世界的企業である日本電産の創業者である永守重信社長(1944年生まれ)また然りです。二黒土星が注意すべきは酒のトラブルです。もっとも社長に就任するほどの人に、そんな心配は不要とは思いますが。

本日もお付き合い、有難うございます。