2月7日。いよいよ米国のドナルド・トランプ大統領と日本の石破茂総理の会談が行われます。今後の日米関係を占う意味でも重要な会談になることは言うまでもありませんが、場合によっては石破総理の退陣を早める契機になるのではないかと感じます。

まず九星気学上での両者の相性ですが、昨年11月のブログでも指摘したように良くありません。

トランプ氏の九紫火星と石破氏の七赤金星はともに主役へのこだわりが強い星であり、徒に主導権争いになる可能性もあります。そうなった場合にも石破氏が勝つ可能性は非常に低いと思われます。

というのも石破氏の七赤金星という星は今年(気学上では2月3日から始まっています)は「停滞運」(不測の事態が多くツイていない時期)に入っています。気学での9年周期で最も衰運の年にあたっています。さらに悪いのは、今年の中でも特に2月の運気は非常に弱いのです。

一方のトランプ氏の九紫火星は闘争に強い星として定評があります。また運勢的にも今年は「躍動運」(積極的に努力して希望が叶う時期)という上昇基調に入っています。

ガザ地区、グリーンランドやパナマ運河の問題で国際的な批判もありますが、それをものともしない勢いがあります。

また両者の行動やキャラクターの違いも気になります。トランプ氏は「人間の性は男性と女性だけ」「女子スポーツからLTGBの人々を排除」など選挙期間中の国民との公約実現に非常な勢いでばく進しています。性急とも思えるほどです。

一方の石破氏は「〇〇せねばならない」「xxせねばならない」と言うわりには、結論を言わないスタイルを貫いており、国民が強く要望する減税措置についても一顧だにしていません。さらに選挙中の公約は必ずしも守らなくてもよいと国会内で嘯くなど、トランプ氏とは対照的です。こうした発言や政策推進の姿勢でも両者に大きな違いがあります。

石破氏で最も問題なのが、彼が最大の同盟国である米国の大統領の姿勢・政策を理解しようと努力していないのではないかと疑われる点です。

トランプ氏の公約では、不法移民問題解決、これまでの行き過ぎたポリコレ(ポリティカルコレクトネス)の是正などとともに、中国の拡張抑制が注目されます。

ところが石破氏は米国の対中国政策の転換が見えていないのではないかとさえ感じられます。

岩屋外相が訪米から帰ってくると、正体不明の女性と議員会館で遭遇したという話が話題になっていますが、一部では中国のスパイ・ハニトラ要員ではないかとの疑問が出ています。また中国籍元外交官が詐欺で逮捕されるという事件も起こっています。

こうした事案の頻発にもかかわらず、石破氏はスパイ防止法の制定を急ぐとか、対中警戒モードを高めるとかの措置を取らないばかりか、あくまで中国人向けの10年ビザを推進するなど対中宥和政策を維持しようとしています。

こうした石破氏の姿勢が対中警戒姿勢を強めるトランプ氏の感情を逆なですることは論を待ちません。

ここで思い出されるのが1980年代初頭の鈴木善幸(鈴木俊一前財務相の父上)政権です。

鈴木政権は1981年に登場した米国のロナルド・レーガン政権の政策意図を掴むことができず、それが彼の早期退陣につながったと言われています。

昔の話ですが、1977年―1980年の4年間はジミー・カーター氏が米国大統領の座にありました。エジプトとイスラエルの和解を実現するなど見るべき成果もありましたが、その任期中にソビエト連邦(ソ連、現ロシア)の覇権拡張を見過ごしたり(アフガニスタン侵攻など)、イスラム革命がおこり、親米政権だったイランが反米姿勢に転じたなどの重大な外交的失策があり、一期だけで大統領の職を辞しました(カーター氏は後に、外交特使としての大きな活躍がありノーベル平和賞を受賞しました)。

カーター氏の失策を挽回すべく1981年に登場したのがレーガン政権でした。レーガン氏はソ連の拡張を抑え込むことを主眼として日本など同盟国との結束を強めようとしていました。

81年のレーガン・鈴木会談後の共同声明では日米で初めて「同盟」と言う文言が使われましたが、後に鈴木氏は同盟に軍事的意味合いは含まないとの見解を示しました(伝統的にハト派の宏池会出身の総理らしい発言です)。

しかし当時の伊藤正義外相は軍事的意味合いも含むとの見解を示して閣内不統一ということで国会が紛糾。さらに伊藤氏は共同声明に外交上の拘束力は無いなどと発言しました。

こうした一連の混乱がレーガン氏の鈴木政権への信用を大きく棄損し、それが82年秋の鈴木政権の突然の退陣への大きな要因になったと言われています。

結局、鈴木氏はレーガン氏の新たな外交政策の真意が掴めずに、相手にされなくなり退陣に追い込まれることになりました。

鈴木氏の後には中曽根康弘氏が総理の座につき「ロン・ヤス関係」と言われるほど強固な日米同盟関係を築き、ソ連の拡張主義に対抗しました。

首脳会談では一般に、両者の関係をより円滑に、より強固にすることが目的とされるものですが、時としてレーガン・鈴木会談のように、両者の見解の食い違いが際立ってしまうこともあります。

今回の日米会談でも、食い違いが明確になった場合には、石破氏の退陣が早まることも想定されます。来る日米会談に注目です。

九紫火星の人とは:1919年、1928年、1937年、1946年、1955年、1964年、1973年、1982年、1991年、2000年、2009年の各年の立春以後、翌年の節分までに生まれた人。

七赤金星の人とは:1921年、1930年、1939年、1948年、1957年、1966年、1975年、1984年、1993年、2002年、2011年の各年の立春以後、翌年の節分までに生まれた人。

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