ボリス・ジョンソン氏の代わってリズ・トラス氏が英国の首相に就任しました。
初仕事はエリザベス女王の国葬になると思われますが、前途はなかなか多難のように見受けられます。
前任者のジョンソン氏は1964年6月19日生まれでしたので、九星気学では九紫火星という星でした。
この星はやや独善的傾向があるもののリーダーシップにも恵まれ、政治家向きの星といえます。同じ星に米国のトランプ前大統領がいます。
九紫火星は今年は「評価運」(努力の花が咲くが、後半が不安定な時期)に入っていましたが、まさに年後半に運気が不安的となり退任となってしまいました。
新任のトラス首相ですが、1975年7月26日生まれですので、七赤金星という星になります。
この星は40歳代に入ってから頭角を現す晩成型の星で、おカネに縁があります。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロス、孫正義など富豪が多い星でもあります。
しかし、あまり政治家にはむいていないようで、戦後の日本の総理経験者の在任期間ベスト10(1位は安倍元総理)をみても七赤金星の方はいません。日本では現在の岸田総理が同じ星です。
全員の意見を聞いて調整するというよりも、自分が率先して動くという印象が強く(岸田さんはこの星にしては珍しいタイプだと思います)同じ英国の女性首相経験者との比較では、メイ氏(八白土星)よりもサッチャー氏(三碧木星)に近いと思われます。
1982年にアルゼンチンに占拠されたフォークランド諸島を奪還すべく、慎重論を押し切って艦隊を送り込んだ決断力と行動力はサッチャー氏の名前を歴史に刻み込みました。
またこの星には、人物を見る目が厳しい方も結構います。トラス氏もそのように見えますので、岸田総理が対中国戦略などで煮え切らない態度をとり続ければ、早々に見切りをつけられてしまう可能性もありそうです。
英国の政権は、キャメロン氏が6年間首相を勤めた後は、メイ氏とジョンソン氏がともに3年と比較的短命に終わっています。
トラス氏の政権も比較的短命に終わる可能性があります。理由の一つは既に指摘したように、彼女の星が政治家向きでないことです。
また運勢的にも前途多難が予想されます。今年の七赤金星は「嬉楽運」(人脈を強化して足元を固める時期)で、悪くありません。
しかし、今年の月ベースの運勢をみると、就任早々の9月から11月にかけて衰運基調に入ります。特に11月は「停滞運」(不測の事態が多く、ツイていない時期)となります。
今年はコロナ禍に続いて、ロシアのウクライナ侵攻、資源価格高騰、世界的な物価高、各国経済の不安定化などが発生するなど、動きがあまりにも急激です。
それだけに年ベースの運だけでなく月ベースの運勢にも大いに注意する必要があります。
また来年(2023年の立春以後、24年の節分まで)からの3年間は年ベースで衰運のサイクルに入ることも見逃せません。
特に要注意なのは「停滞運」に入る2025年です。この時期は、気学の九年周期で最も衰運の時期となります。
仕事面だけでなく、健康面、家庭面などすべての事柄で注意を要しますし、判断の誤りも起こりやすくなります。
また23年は「改革運」(無駄と無理に注意すべき時期)となりますが、この時期も停滞運ほど悪くはありませんが、躓きやすい時期であり、十分な注意が必要です。
トラス首相にとって前途はこのように、必ずしも平たん道のりではありませんが、世界のリーダーの一人として、世界平和実現に貢献して頂きたいと思います。
七赤金星の人とは:1921年、1930年、1939年、1948年、1957年、1966年、1975年、1984年、1993年、2002年、2011年の各年の立春以後、翌年の節分までに生まれた人。