(写真は1983年夏、ニューヨークのVillage Vanguardで)

チャールズ・ミンガス亡きあとの同グループの残党3人(アダムス(テナー、フルート、ボーカル、写真右)、ピューレン(ピアノ、写真左)とダニー・リッチモンド(ドラムス))に、ベースのキャメロン・ブラウンが加わった。

今思い返しても、1980年代で最も勢いのあったグループだった。このライブの時も途中で当時人気のあったトランペットのウディ・ショーが加わったが、アダムス、ピューレンのあまりにも強烈な爆発力の前に、すっかり霞んでしまっていた。

このライブ当時は、あまり日本では知られていなかったが、1987年のマウント富士ジャズフェスでの「Song from the old country」(YouTubeでも聴ける)で、ケタ外れの力量が聴衆に強烈な印象を残し、一気に人気バンドに踊りでた。

だが、マラソンを100メートル走のペースで走るような過激な演奏だったこともあってか、1990年代に入ってアダムス、ピューレン、リッチモンドの中軸3人が相次いで他界。

代表作としてはSong from the old countryが聴けるブルーノート盤「Breakthrough」を挙げるむきが多いだろう。個人的には5拍子のSaturday nite in the cosmosが聴けるタイムレス盤「Earth Beams」を挙げたい。このグループを生で何回も聴けたのはラッキーだった。