今後数年は上昇基調
—英国の新首相にテリーザ・メイ氏が決まりました。私の浅はかな気学の知識をもって見てみると、今後の英国再生にもってこいの人物と言えそうです。こういう人を選んでくるあたり、英国にはまだツキがあるという印象を持ちました。
—サッチャー氏以来の女性首相となりますが、メイ氏の前にはEUとの離脱交渉、離脱決定で傷ついた英国経済の立て直し、EU残留を目標とするスコットランドとの話合いなど難問が山積しています。
—しかしメイ氏のリーダーシップがフルに発揮されれば、英国も徐々に威信を回復してくるのではないかと感じます。メイ氏は1956年10月1日生まれなので、気学では八白土星という星となります。この星は去年までは非常にツキが無かったのですが、今年から改善に転じ、今後数年間は上昇基調が期待できます。
—元首相のサッチャー氏は1925年10月13日生まれでしたので三碧木星です。同氏が首相に就任したのは1979年、53歳の時でした。メイ氏は59歳で就任。こうしてみるとサッチャー氏の方が若くして就任していますので、メイ氏はサッチャー氏ほどの活躍はできないのでは–と思うかもしれませんが、そうではありません。
—サッチャー氏の木星は、人生の若い時期に黄金期が来る星なのですが、53歳の時には既に黄金期を過ぎていました。一方、メイ氏は土星という遅咲きの星なので60歳台前半でもまだ黄金期にあり、十分に余力を残しているとみられます。
メルケル独首相を上回る勢いも
—メイ氏の当面の最大の課題はEUとの離脱交渉でしょう。EUを代表するメルケル独首相と20日に初の会談が持たれました。気学的に両氏を見た場合、メイ氏はメルケル氏にひけをとりません。むしろ勢いとしては今後はメルケル氏を上回る可能性すらあると見てよいと思います。
—メルケル氏は1954年7月17日生まれですので一白水星となります。八白土星のメイ氏とメルケル氏の相性ですが、土星と水星、あまり良くありません。会談では「しっくりしないな」とお互いに感じたかもしれませんし、ひどい場合には嫌悪しあう可能性があります。
—メルケル氏の水星という星ですが、木星ほど早咲きではありません。かといって土星ほど遅咲きでもなく、両社の中間になります。ただ水星にとって60歳台という時期は既に黄金期を過ぎています。また水星は今年は絶好調ですが、早ければ来年あたりから要注意のサイクルに入ります。
—というわけで、今年黄金期に入り、向こう数年も上昇基調にあるメイ氏の運勢は、時間の経過とともに、メルケル氏のそれを上回ってくると見られます。1年後には本来の力が出てくるのではないでしょうか。メイ氏はEUからの離脱交渉を「年内は行わない」と明言したと報道されていますが、これも時間の経過とともに上昇基調を強めるとみられるメイ氏に有利です。
—こうして見ると、メイ氏の前途は洋々に見えますが、ひとつ注意したいのは、就任早々の「飛ばし過ぎ」です。何しろ昨年は9年に一度の運命のどん底にいたのですから、少し改善したとはいえ、いきなり全力疾走では躓く可能性があります。取りあえずは用心深く安全運転に徹したいところです。一時急落したポンドも、7月に下げ止まり持ち直してきています。また英国のGDPは、成長率ではドイツにひけをとりません(図1)。メイ氏のツキとリーダーシップで、英国経済をどこまで引き上げられるか注目です。
本日もお付き合い、有難うございます。