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前回のブログでも取り上げましたが、中国の習近平主席は、ライバル関係にあった共産主義青年団の有力者排除に成功しました。反対派が一掃されて、台湾侵攻が早まる―との話も囁かれるようになってきました。

上の地図をみても、中国の国土の大きさは台湾とは比較になりません。また人口も14億人対2000万人と圧倒的な差があります。中国軍が動き出せば、台湾など一飲みにされてしまいそうな印象です。

しかし戦争というものは実際にやってみると、予想外のことが起こることが少なくありません。今年勃発したロシアのウクライナ侵攻にしても、始まった当初は圧倒的な軍事力でロシアが数日中にウクライナを制圧するとの見方が多かったと思います。

1968年のソビエト連邦(現ロシア)のチェコ・スロバキア制圧、1979年のアフガニスタン侵攻などが非常な速さで完遂されたこともあり、そう考えるのが一般的だったでしょう。

とこらがウクライナに対して、ロシアは意外に苦戦、戦闘も長期化しています。

近代史をみても「眠れる獅子」と恐れられた清王朝は脆くも日本に敗れましたし、長期化したベトナム戦争も米国の事実上の敗北に終わりました。

また1979年に中国は、カンボジアに侵攻したベトナムを懲罰する目的で、格下とみていたベトナムに侵攻しましたが、逆に退けられています。

日本の桶狭間の戦を引合いに出すまでもなく、圧倒的な軍事力の差があっても、必ず勝てるとは言い切れないということでしょう。

こうしたこともあって、実際に武力を使うのはむしろ下策と言われています。では上策は何かといえば、圧倒的な軍事力の差を見せつけて、相手国の戦意を喪失させ、屈服させることでしょう。かつてのソ連、現在の中国がしていることです。

現在の習主席を見ていて、かつての中国のある皇帝が思い出されます。

その方は苻堅という前秦の皇帝です。前秦といっても馴染みのない方が大半だと思います。

日本でも人気の高い三国志の3国を統一したのが晋という王朝でしたが、それもすぐに衰退し、中国南部では晋王朝の流れを引く東晋がおこります。一方の北部は多くの異民族が入り乱れた五胡十六国時代へと入っていきます。

その混迷の状況の中から、やがて前秦という王朝が北部を支配下におさめます。

苻堅はその三代目の皇帝ですが、中々に名君であったらしく、農業を振興、学問を奨励して国力充実に勤め、漢民族以外からも多くの人士を登用しました。

国力も充実して、ここでいよいよ南の東晋を併合すれば、中華統一が完成するという段階となりました。

国内からは多くの反対がありましたが、それを退けて苻堅は東晋征伐に打ってでます。

苻堅にしてみれば、前秦の軍勢は90万人と、8万人の東晋を圧倒しており、負けるはずがないという読みがありました。

両軍は淝水で対峙しました(淝水の戦い)。ところが実際の戦いでは、平家が富士川の戦で水鳥の羽音に驚いて壊走したのと似たようなハプニングもあり、前秦軍はまさかの敗北を喫してしまいます。

その後の前秦は異民族の離反もあり混乱状態に陥ります。苻堅は2年後に殺され、前秦という国も苻堅の死から9年後に地上から姿を消しました。短期間のうちに、得意の絶頂から奈落の底へ落ちこんでしまったのです。

今の習主席を見ていると、苻堅に似ていなくもありません。反対派を除去し、まわりはイエスマンばかりになっています。

また内モンゴル、満州、チベット、新疆ウイグルなど異民族を支配し、香港も手中に入れ、残すはいよいよ台湾のみという状況も似ています。

習主席にしてみれば、毛沢東元主席も成しえなかった台湾併合を成し遂げ、歴史にその名を刻みたいという野心があることは想像に難くありません。

また両国の軍事力を比較すれば「負けるはずがない」と考えるのも無理からぬことではあります。

以前のブログでも習主席は上昇機運にあると指摘しました。

しかし習主席の二黒土星という星は元々、堅実な努力家ではあるが、安定型、そして参謀型の星であり、九紫火星とか五黄土星のように闘争に強いということはありません。

できれば、先人の失敗に思いをはせて、台湾進攻などという柄にもない冒険を思いとどまって頂きたいと思う次第です。

二黒土星の人とは:1917年、1926年、1935年、1944年、1953年、1962年、1971年、1980年、1989年、1998年、2007年、2016年の各年の立春以後、翌年の節分までに生まれた人。

九星気学について 


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