民主党の大統領予備選挙からバーニー・サンダース氏が撤退を表明しました。これで民主党の候補はオバマ政権の副大統領だったジョー・バイデン氏にほぼ一本化され、11月の大統領選挙では、現職のドナルド・トランプ氏と戦うことになります。

九星気学的に見れば、バイデン氏が対抗馬として決まった現時点では、トランプ氏が有利と感じます。

過去の例を振り返ってみると、副大統領だった人が選挙を通じて大統領になるのは、けして低いハードルとは言えません。

戦中戦後で、副大統領から大統領になった人物はハリー・トルーマン、リンドン・ジョンソン、リチャード・ニクソン、ジェラルド・フォード、ジョージ・ブッシュ(パパ・ブッシュ)各氏がいます。

このうち大統領選挙を戦って勝ったのは、わずかにニクソン氏、ブッシュ氏だけです。他の3氏はいずれも、現職の大統領が亡くなったり、辞任を余儀なくされたケースで、副大統領から大統領職に横滑りしています。

また大統領選挙を実際に戦ったのは、ニクソン氏、パパブッシュ氏の他には、ヒューバート・ハンフリー、ウォルター・モンデール、アル・ゴア各氏がいますが、3氏ともに選挙では敗れています。ニクソン氏も初挑戦の時にはケネディ氏に負けています。

このように歴史的にみても副大統領経験者が選挙を戦って大統領になるのは容易でないことが分かります。

ではトランプ、バイデン両候補の星、運気を見ていきましょう。

トランプ氏については、これまでも多く取り上げてきましたが、1946年6月14日生まれですので、九星気学では九紫火星という星になります。

この九紫火星という星ですが、独断的な面がありますが、リーダーシップもあり、闘争にも強く、政治家に向いています。日本の総理経験者でもこの星が多く、戦後の総理在任期間のトップ10のうち、3氏(佐藤栄作、橋本龍太郎、鈴木善幸)がこの星です。

一方のバイデン氏は1942年11月20日生まれですので四緑木星という星になります。20歳代の若い時期から頭角を顕す早熟型の星で、人格者に見える人も多いのが特徴です。橋下徹元大阪府知事、野田聖子元総務相、俳優の東出昌大氏などがこの星です。

この星は、闘争によって道を開いていく傾向が強い九紫火星とは違い、周囲からのサポートによって押し上げられていくことが多いと感じます。

また四緑木星は、早咲きである反面、年齢が高くなってくると、息切れの時期も早めとなるので、その点はバイデン氏はトランプ氏に比べて不利と言えるでしょう

では今年の両者の運勢はどうなのかですが、トランプ氏の九紫火星は「嬉楽運」(人脈を強化し、足元を固める時期)で、昨年の「強勢運」(勇気と信念でチャンスに恵まれる時期)ほどの勢いはありませんが、比較的強運の年と言えます。

バイデン氏の四緑木星は「整備運」(基本を守り、新法第一に動くべき時期)となっています。昨年の「停滞運」(不測の事態が多く、ツイていない時期)よりはましですが、まだ病み上がりの状態に近いものがあります。こうしてみると、年の運勢はトランプ氏に分がありそうです。

ところで、選挙やスポーツのような所謂一発勝負の場合には、年ごとの運よりも、月ごとの運気が大きな影響力を持つことが少なくありません。

そこで月の運勢を見てみると、トランプ氏の11月の運勢は「強勢運」と、非常に強いものがあります。一方のバイデン氏は「低迷運」と、9カ月周期でみても、最も衰運の時期にあたっています。

こうしてみると気学的には、現職のトランプ大統領有利ということになりますが、まだ安泰とは言い切れません。

トランプ氏の九紫火星は4月以後、6月あたりまでは運気が下り坂になります。特に6月は「低迷運」に当たっています。その期間で、予想外のスキャンダルの露呈、コロナウィルス対策のまずさなどが露見する可能性もあり、要注意です。

四緑木星の人とは:1924年、1933年、1942年、1951年、1960年、1969年、1978年、1987年、1996年、2005年、2014年の各年の節分以後、翌年の節分の前日までに生まれた人。

九紫火星の人とは:1919年、1928年、1937年、1946年、1955年、1964年、1973年、1982年、1991年、2000年、2009年の各年の節分以後、翌年の節分の前日までに生まれた人。

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