日本電産といえば、日本を代表する超優良企業です。自動車とか家電とかの最終製品のメーカーではないために、消費者の認知は比較的低いのですが、株式の時価総額ランキングでも4.5兆円程度、日本で27位(2019年12月26日現在)となっており、この数字は三井物産、キャノン、ファナックなどの有名企業を上回るものです。

この創業者が永守重信会長です。今となっては、ソフトバンクの孫正義氏などと並ぶ現代のカリスマ経営者と言えます。しかし、そのカリスマも早や75歳、後継者の問題が浮上してくる時期です。

日本電産は、後継者として日産の関潤COOを次期社長含みで迎えるとしました。

しかし日本電産では、永守氏の後継者として吉本浩之氏が2018年6月の株主総会で社長に就任したばかりです。

ただ2019年3月期の日本電産の営業利益は1386億円と、前期の1676億円から減益となりました。また20年3月期は前期比増益とはなるものの、18年3月期を下回る予想となっています。

報道によれば、吉本氏は社長就任後、実績を出せなかったということですが、1年半程度で見切りをつけるのもちょっと早すぎる気もします。

ただ、たたき上げの創業者である永守氏にしてみれば、吉本氏の物足りなかったのかもしれません。一方、吉本氏にとっては、永森氏が完全引退しないなか、自分のリーダーシップをどの程度まで発揮してよいのか迷いもあったと思われます。

ただ最近の業績不振については、創業者の永森氏の運気が大きく影響していると感じます。

企業というものは人の集合体ですが、創業者など、カリスマ性の高いリーダーが活躍している場合には、その人物の運気が業績に大きく影響することも少なくありません。

永守氏は1944年8月28日生まれですので九星気学では二黒土星という星になります。この星には日銀の黒田総裁や、河野太郎防衛相、中国の習近平主席などがいます。地味ながら堅実な仕事をするという印象があります。

しかし二黒土星は2019年(節分以後)からの3年間は衰運の時期に入っています。今年は「改革運」(無駄と無理に注意すべき時期)となり、昨年の「嬉楽運」(人脈を強化し足元を固める時期)に比べて、ツキのある時期とは言えません。

最も要注意なのが2021年です。「停滞運」(不測に事態が多く、ツイていない時期)と、気学の9年周期では最も衰運の時期となります。

一方、吉本社長ですが、1967年10月28日生まれということですので、六白金星という星になります。麻生太郎財務相、京セラ創業者の稲森和夫氏、ジャニーズ事務所創業者のジャニー喜多川などがいます。やや融通性が欠けるものの、非常に順法精神の強い方が多いという印象があります。

この六白水星ですが、2018年以後の3年間は上昇機運に入っています。今年は「躍動運」(積極的に努力し希望が叶う時期)という強運の時期にあります。

永守会長は衰運、吉本社長は盛運という中での最近の業績不振ですので、日本電産という会社はやはり、社長から会長に退いたとはいえ、まだまだ永守氏の運気に大きく影響されていると感じます。

関氏が次期社長含みで日本電産に来るということなので、吉本氏の退任は時間の問題と思われますが、これは3つの意味で「惜しい」と感じます。

一つには、来年の吉本氏の六白金星は「福徳運」(誠意と熱心さで万事が好調の時期)となり、九星気学の9年周期では最も盛運の時期に入るという点です。会社の業績にも(社長に留まっていれば)プラスの影響が見られるはずです。

もう一つは、六白金星は運気的には遅咲きの星であり、壮年期を過ぎても活躍できるエネルギーがあるという点です。3つ目は六白金星は永守会長の二黒土星と相性が良いという点です。

では次期社長と目されている関氏はどうなのか。ネット情報によれば、1961年5月生まれということですので、三碧木星という星になります。

この星は20歳代の若い時期から芽を出す早熟型の星で、小池百合子都知事、ロシアのプーチン大統領、韓国の文在寅大統領がいます。

この関氏の社長就任については吉本社長と対照的に、3つの不安を感じます。一つ目は、三碧木星という星が早咲きであるという点です。壮年期を過ぎた時期の余力という点では、吉本氏の六白金星に及ばないと思われます。

2つ目は一般論ですが、三碧木星は、永森会長の二黒土星との相性があまり良くないという点です。3つ目、これが最重要ですが、来年の三碧木星は「停滞運」で、非常に衰運の時期に入るという点です。

来年は次期社長と目される関氏が停滞運に入り、再来年は永守会長が停滞運となり、会社的に今後数年は試練が続くかもしれません。しかし、ここはカリスマ創業者の知恵と経験を総動員して乗り切って頂きたいと思います。

永守氏は1980年末頃に焦げ付きを出し、会社を潰す覚悟をしたこともあったようですが、ある神社関係者の助言でそれを乗り切っています。その詳細は以下をご覧ください。

今年の運勢:日本電産・永守社長、今年、来年ともに堅調

二黒土星の人とは:1917年、1926年、1935年、1944年、1953年、1962年、1971年、1980年、1989年、1998年、2007年、2016年の各年の節分以後、翌年の節分の前日までに生まれた人。

三碧木星の人とは:1916年、1925年、1934年、1943年、1952年、1961年、1970年、1979年、1988年、1997年、2006年、2015年の各年の節分以後、翌年の節分の前日までに生まれた人。

六白金星の人とは:1922年、1931年、1940年、1949年、1958年、1967年、1976年、1985年、1994年、2003年、2012年の各年の節分以後、翌年の節分の前日までに生まれた人。

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