浮足立つ有力議員

民進党の蓮舫代表が辞意を表明しました。自分が代表に留まっていては党勢の回復は無理と判断されたのでしょう。7月の都会議員選挙では、自民党の大敗と小池百合子都知事率いる都民ファーストの大勝利という結果となりましが、蓮舫代表の民進党は敵失を生かすことができず大幅後退となりました。

このブログで蓮舫氏を取り上げるのは、ほぼ1年ぶりとなります。当時「蓮舫氏に痛い失言」と題して、2017年が彼女にとって相当に厳しい年になると予想しておりましたので、今回の辞意表明に驚きはありません。

蓮舫氏は1967年11月28日生まれですので、九星気学では六白金星という星になります。前回取り上げたプロ野球の清原和博選手、麻生太郎財務相、ファーストリテイリング(ユニクロ)の柳井正社長が同じ星で、晩成型でカネに縁があり、しかも政治家にも向いているとされています。

今年の六白金星は「停滞運」(不測の事態が多く、ツイていない時)ということで、人生の9年周期では最も衰運の年となっています。都議会議員選挙での民進党の大敗も、代表の衰運が影響していたと思われます。また蓮舫氏は二重国籍問題について会見を行いましたが、その違法性を問う声が依然絶えません。前総理で経験豊富な野田氏は後見役として蓮舫氏を支えてきましたが、その野田氏の辞意表明も彼女にとってショックだったでしょう。

また民進党の有力議員の最近の言動も辞意表明に影響したと思われます。彼らの動向を見ていると、最早民進党と蓮舫氏を支えていくつもりは全く無く、沈みゆく船から一刻も早く脱出したいという意思すら感じられました。

先日も前原誠司氏ら数人の同党有力議員と自民党の石破茂氏の会食が予定されていました。結局はキャンセルされましたが、開催されていれば、ポスト安倍を睨んだ政界再編成が議題に上がっただろうことは容易に想像できます。

切れ過ぎが災いに?

こうした有力議員の無責任にも見える行動はいったいどうしたことなのでしょうか?蓮舫氏と言えば、民進党が政権の座に会った時の「2番じゃ駄目なんですか?」との発言など、切れ味鋭い弁が持ち味です。また頭の回転も良く、そういう意味では政治家向きと言えます。一方、昨年、当時の民進党代表だった岡田克也氏に対して「本当につまらない男」と発言。切れ過ぎて、敵を増やしそうな危うい面もありました。

六白金星は元々「清濁併せ呑む」ことが苦手な人が多いのですが、鋭すぎる弁舌と相まって、党内でも敵を増やしているのではないか—と危ぶんではいました。議論では必ず勝つが、気が付くと仲間は減っていたということもありそうです。私には、始皇帝の秦を倒した後に劉邦と覇権を競った項羽の姿と重なってみえました。項羽は劉邦との直接対決では勝つのですが、なぜか勢力が徐々に衰え、最後は孤立無援の中、自決に追い込まれます。

党立て直しには野田氏残留を

今後ですが、衰運の蓮舫氏が辞することで(今後の代表人事にもよりますが)民進党はやや党勢を回復すると見ています。

一方、蓮舫氏に先立って辞意を表明した野田氏ですが、党立て直しという観点に立てば、執行部残留が望ましいと考えています。同氏は1957年5月20日生まれですので、七赤金星という星になります。この星も晩成型でカネに縁があり、ウォーレン・バフェットやソフトバンクの孫正義氏など大富豪も少なくありません。

政治家でも石破茂氏、岸田文雄外相、石原伸晃経済財政担当相も同じ星です。昨年、この星は「停滞運」にあって苦労したのですが、今年に入ってから「整備運」(基本を守り、信用第一に動くべき時)に入り、徐々に運気が安定しつつあります。石破氏の最近の積極的な安倍首相批判も、こうした運勢好転を背景にしたものと見てよいでしょう。

また来年は「躍動運」に、再来年は「福徳運」と徐々に強運に転じてきます。九星気学的には、党の再建役にふさわしいと思われますが、野田氏が長く執行部に留まることへの批判も党内では少なくないようです。野田氏の処遇を含めて、民進党人事を注目したいと思います。

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